ニライカナイへ
ここは何処だと思いましたか?
沖縄本島南東部知念半島の近くにある
久高島です。
神の島といわれるこの島は、
精気に満ちています。
琉球神話では、
ニライカナイ(神様のいるところ)から
五穀がこの島に流れついて
琉球王国開国の端緒となったとされています。
御獄は、「うたき」と読みます。
沖縄には、こうした聖地である「うたき」がたくさんあります。
それでは、もう少し神の島をぶらぶらしましょうか。
ヤグルガー
五穀の壷を拾うため、禊ぎをしたと伝えられるところ
真っ青な海のすぐ際の岩がゴツゴツしている中に
ひっそりと水があります。
岩場には、可憐な草が生えていました。
島の西側の海です。ヤグルガーへと降りていく階段からの眺め。
浜に貝がたくさん落ちているのが、遠くからもわかりました。オリーブ色の斑点のようなのが、そう、珊瑚礁です。
遠く青く霞んでいるのが、知念半島です。
この世ばかりでなく、あの世でも海を見て暮らしたい方、こんな素晴らしいところがありました!
亀甲墓とよばれる沖縄独特のスタイルのおはかです。
子宮をイメージしているそうです。
ゆったり雄大、ゆっくりやすめそうです。
こちらではお墓参りのときに、お墓の前で参った人、参られた人?
一緒になって宴会をします。
こんなタイプもあります。↑
島の北東部にあるウパーマ
珊瑚礁の向こうに白く静かに波立つ海
浜には星の数ほどの貝殻
そして星の砂も
貝ひろい 浜辺に寄せし贈りもの
星の砂 貝より出でて それと知る
島ではちょうど運動会をしていました。
三線の生演奏に乗って入退場
ひときわ濃い光と影のなか
万国旗がひときわ鮮やかで
おおきな自然につつまれた
ちいさなのどかな運動会
久高の家々。 それそれに表情を感じます。
ふと横を見ると、道が向こうへのびて・・・
願所と書いて ぐわんじょ と読む。
小さな祠(ほこら)のように、ふとしたところに現れます。
お線香をたいたり、飲み物を捧げたりして、祈るところです。
ゴザがしいてあったり、缶飲料が供えてあったり、雑多な感じ。
ガラス戸を開けると、お香のかおりがプンとした。
生活の中に、しっかり息づいている神さまとの対話
神聖というより、土くさくてずっと身近な印象がした。
これは、外間殿(ふかまどぅん)の近くの家先で、出会った光景。
なにか、不思議なオーラをこの中華鍋から感じたのでした。
中華鍋 強さ放ちぬ 陽射しうけ
久高小中学校にて
そろそろ久高島めぐりもおしまいです。あのガジュマルの木蔭でひとやすみしてください。
おつきあいありがとうございました。
今に残るむかしを探してみつけたものたち
久高島は、小さいけれど、歩いて回ると広いと思うし、大きいし豊かだ。
空間がなにか違う気がする。ニライカナイに近いと思うからなのからだろうか。
目星をつけたのは、五穀なのだが、まだ手に入れるに至っていない。
このリストに何が入るか、楽しみにお待ちください。
太古、この島に、「アナゴの子」と「アナゴのババ」と言う老夫婦がいた。
ある時、ジジが伊敷浜に立って沖を眺めると、白い壷が波間に漂いながら寄ってくるのが見えた。
取ろうとすると、返す波にのって沖へともどる。
手を引けば、寄せる波にのって浜に近づく。
なかなか、取ることができない。
家にもどり、ババに相談する。
ババは、何か重大な意味があるに違いないと言い、身を清めてから行くとよいと言う。
ジジは、ヤグルガーで身を清めて、白衣に着替えてから再び拾いに行く。
白衣の袖を広げて波打ち際に立つジジ。
すると、不思議なことに寄せる波にのりながら、壷はすすんでジジの手元に流れ着く。
壷をうちに持ちかえり、開けてみると中には七色の種が入っていた。
この種をあちらこちらにまき育てると、
春には、「麦」が育ち、
夏には、「粟」「黍」「豆」が採れた。
家の回りは気がつけば、「クバ」「アザカ」「シキヨ」が生い茂り、深い森林となった。
この森林には、キンマモンの神が現れ島を守った。
残った種は、ハタスに埋め大切に保存した。
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