私たちの学校の教育理念

 教育は、施されるものではなく、学習者の主体的な学習要求に対して支援をするものであると私たちは考えます。近代教育の多くは、国家の人材教成の一環として教育という制度を合理的に利用をしたものに他ありません。ある意味、教育という営みを狭義のものとして捕らえ、国の政策の一貫として位置づけるのであれば、こうした定義も否定できるものではありません。しかし、戦後の日本においては、日本国憲法ならびに教育基本法の言葉にもあるように、教育はすべての国民に対して保証されている社会的な権利として位置づけられています。そして、その目的は、国家のための人材育成ではなく、各個人の人格の完成をめざすものと重ねて強調されているのです。したがって、ここで私たちが掲げる教育の理念は、教育とは、学習者どうしの「学び合い」という基本的原則のもと、学習者の主体的意識に添って、学習者が本来持っているはずの学習に対する可能性や個人としての持ち味を引き出すための援助であると位置づけます。

私たちの教育がめざすもの

 私たちの教育の目標は、「人間として、広い視野にたった統一的な展望を創りあげることができる自己形成力を養う」としています。この目標の意味は、大きく分けて3つの部分から成り立っています。人間として広い視野に立つ。統一的な展望を作り上げる。自己形成力を養う。これらのことをもう少し丁寧に表現をすれば、人類がより人間らしく生きるための希望や理想を持ち、それを表現するために努力をしていこうという立場にたって、人類がその歴史の中で得てきた数多くの経験や印象を、人類のよりよい生存のために役立たせる統一的な方法を考えていけるような主体的な意識を育てていこうというものです。

学園沿革

1984年
鎌倉市長谷に鎌倉地域教育センター開設
1988年
鎌倉・風の学園設立発起人会発足
1989年
各界の賛同人による学園設立のよびかけ
1990年
第1回教育講演会(遠藤豊吉さん)
風の学園後援会発足(会長 牟田梯三さん)          
第1回チャリティーコンサート(リボルバーさん)
1991年
第2回教育講演会(永六輔さん)          
第2回チャリティーコンサート(田中博信さん)
1992年
第3回教育講演会(井上ひさしさん)          
各地で後援会活動活発化
1993年
パソコン通信コミュニティー「湘南・風のフォーラム」開設
教育シンポジューム「教育ルネッサンス93」開催
1995年
アメリカ合衆国ミシガン州公認私立クロンララ校と提携
1996年 鎌倉・風の学園(通信教育部高校課程)開校
1997年
インターネットハイスクール「風」開校
1998年
風の学園通信教育部高校課程(テクニカルコース)とインターネットハイスクール「風」(リベラルコース)が合同し一つになる
1999年
第1回「風の学園」の教育を語る集い開催          
最初の卒業生を送り出す                
フィールドワーク「沖縄」、フィールドワーク「アウシュビッツ」、 フィールドワーク「ベトナム」、フィールドワーク3部作実施する
2000年
第2回「風の学園」の教育を語る集い開催    
校名を鎌倉・風の学園に統一